てんだい倶楽部受け入れ農家のご紹介。季節が感じられる美しい花を[梨元農園]

就農者農業レポート

飯山市農業再生協議会が運営している「てんだい倶楽部」は、労働力が不足する農繁期の農家に、労働力を提供していただける「てんだい(手伝い)衆」を募集し、農家とマッチングするもの。

未経験の方でもOKで、農業体験を通じて、農業への興味や理解を深めていただくことができる倶楽部です。

「農作業に興味はあるけれど、自分にもできるのかな?」という不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか? そこで今回は、てんだい倶楽部の受け入れ農家さんと、そこで働くお手伝いさんをご紹介します。 

飯山市を代表する花卉農家のひとつ、梨元農園

長野県飯山市はスズランの出荷量、質で日本一。シャクヤク、ワレモコウも有名で、花卉(かき)専門農家は10軒ほどあります。さらに、お米や野菜と兼業の花卉農家となると、その数は百数十軒にもなります。 

スズラン写真:梨元農園

今回、てんだい倶楽部のお手伝いさん受け入れ農家としてご紹介する梨元農園は、飯山市を代表する花卉農家のひとつ。 四季折々の切花栽培を行い、ユリ、スズラン、シャクヤク、ワレモコウ、ヒペリカムなど、年間で40〜50品目を出荷しています。

梨元農園2代目の梨元茂さん。先代の時代からこの地で花卉農家を40年以上営んでいます。季節を感じさせてくれる花が、人気があるそうです。栽培する側としても「季節季節の花は飽きませんね。季節の輝きとでもいいましょうか。きれいに咲くとうれしいです」

雪国飯山での農作業というと、春から秋まで、というイメージがありますが、花卉やきのこ栽培は通年作業があるそうです。 

訪問時の10月中旬はユリの最盛期。12月末まで出荷作業が続きます。取材日の午後は、温室で栽培しているユリの雑草を取る作業を、女性数人で行っていました。

てんだい倶楽部を通じて梨元農園で農作業のお手伝いをしている池田さんは、野沢温泉村在住。ブライダル専門の花店の仕事をしていましたが、コロナ禍で仕事が激減。週5日お手伝いをしながら、本業の仕事が入った時はお休みしてそちらへ行く、といった働き方をしています。

花の栽培作業を体験することで「花の勉強にもなります」と笑顔で答えてくれました。 

収穫や荷作り作業がメイン。夏〜秋が繁忙期

梨元農園では9名のお手伝いさんがいて、中には70歳代の女性もいるとのこと。作業内容は、収穫や荷作りの作業が多いそうです。通年作業はありますが、季節によって全体の作業量に変化があります。繁忙期は夏〜秋

ユリはつぼみの状態で出荷されますが、作業場には、あざやかな赤色のローズヒップや、特殊な技で紅葉させたヒペリカムなども荷作りされ、出荷を待っていました。

ユリは温室での栽培ですが、主に露地畑での栽培になり、なべくら高原にも畑があるそうです。「毎年3つくらい、新しいものに挑戦している」という梨元さん。梨元農園では、魅力に富む品目、常に信頼していただける品質、環境に負担をかけない持続的な栽培技術の確立を目標にして、日々の花の栽培に取り組んでいらっしゃいます。

奥信濃の豊かな自然のなかで、四季折々の花々を生産・販売
梨元農園
花卉農家での作業の様子がよく分かる動画が、サイトに掲載されています。ぜひご覧ください。季節の花のネット通販も行っています。

タイトルとURLをコピーしました